Our Vision

Vision

「病院による病院のための共同購入・共同事業」により、
病院経営を支援し、より良い医療の提供に貢献する

Mission

  1. 母体・地域を超えて病院の購買力を統合し、単独では得られない価格を実現する
  2. 病院とサプライヤーのWin-Winの関係を軸とし、経済効果と継続性の高いコスト削減を提供する
  3. 人件費を除く幅広い領域で共同購入を展開する
  4. 病院間の連携による知見の共有や協業を推進し、病院の経営改善を支援する

Values

1. 病院ファースト

  • あらゆる企業から中立の立場に立ち、病院にとっての価値を第一義とする共同購入を追求する

2. ガバナンス

  • 異なる母体の病院から選出された代表が理事会を構成し、運営と経営に責任を持つ
  • 病院が派遣する専門委員が分野ごとに専門委員会を組織し、全体最適の観点で使用現場に立った選定を行う
  • 関係法令を順守し、透明性の高い運営を行う

3. 公平性

  • 共同購入品は、各分野に参加する全病院に経済的な恩恵があることを前提に選定する
  • 共同購入成果の配分は、必要により、病院の貢献度に応じて傾斜を付けて行う

4. 連携・協力

  • 異なる母体の多くの病院が参加する強みを生かし、経営改善に係る取り組みや知見や情報の共有を推進し、また病院間の協力を通じて、加盟病院の経営改善に貢献する

共同購入は、NHAに加盟病院が互いに結束して協力することで加盟病院が経済効果や病院 経営の知見を得る取組で、いわば「One for All, All for One」を活動の基本としています。病院が当事者として主体的に取り組む事で得られる経済効果は大きく違います。この為、加盟病院に守っていただくルールを「NHA加盟病院の遵守事項」として、全加盟病院にお約束いただいています。

Organization

代表理事メッセージ

代表理事
社会福祉法人
恩賜財団埼玉県済生会
支部長
埼玉県済生会川口総合病院
名誉院長

原澤 茂

 一般社団法人日本ホスピタルアライアンス(NHA)のホームページにアクセスいただき、ありがとうございます。

 私的、公的病院の院長先生をはじめ経営者におかれましては、病院経営において、日夜努力し、頭を悩まされていることと思います。
 新型コロナ感染症は、2023年5月8日からは2類相当から5類感染症となり、世間一般ではポストコロナになっている。約1年間を経過しているが、医療界ではコロナ前には戻らず、特に病院医療は一経営面では厳しい状況である。
 2024年度には診療報酬改定、介護報酬改定と障害福祉サービス等報酬改定のいわゆるトリプル改定が行われた。また同時に医師の働き方改革元年にあたり、各医療機関は負担増が強いられている。
 政府は企業における賃金増による経済の好循環、すなわち景気の回復を狙って今回の診療報酬改定には、医師をはじめとする医療従事者のベースアップ評価料を導入し、今年度は2.5%、来年度は2.0%のアップ分が盛り込まれた。
 改定率は+0.88%とはいえ、このベースアップ評価料で0.61%が占められていることから、実質的にはマイナス改定と言わざるを得ない。
 多くの病院は職員の賃金である人件費は医業収益の約50~60%で、医薬品と材料費は20~30%である。
 さて、我が国の病院経営は直近のデータとして一般社団法人全国公私病院連盟の2023年6月の1ヶ月分の病院運営実態分析調査では、728病院の総数では76.9%が赤字病院、23.1%が黒字病院であった。

 前述したように多くの病院において汎用品や医療材料などいわゆる材料費が医業収益の10〜15%を占め、特にDPC対象病院では、入院においてその多くが包括されている現状がある。米国には、GPO(Group Purchasing Organization)という共同購入組織が数多く存在する。GPOとは、多くの病院が参加し、医薬品、医療材料、医療機器等を有利な条件で購入する為に、メーカーと直接価格交渉することを目的に設立された組織で、米国では約90%以上の病院がGPOに参加している。一方日本では、それぞれの病院が独自にまたは小グループで価格交渉をしている状況であり、単独で行う交渉ではコスト削減に限界がある。

 そこで私たちNHA組織は、経営母体の異なる医療機関の参加を得て、「病院による病院のための共同購入」を理念に掲げ、2009年から任意団体でGPOを組織し活動してきた。さらに、2012年10月にはNHAの組織を一般社団法人化いたしました。2024年4月現在の参加病院は344病院であり、2020年度、2021年度、2022年度はコロナ禍にあって取扱量の減少が懸念されていたものの、加盟病院の経営効率化への意識の高まりを反映して2019年度を上回り、2020年度 95億円、2021年度 119億円、2022年度131億円超の効果額を計上することができた。2023年度は143億円で過去最高であった。
 具体的なNHAの運営方法としては、分野別に参加病院の代表からなる共同購入専門委員会を立ち上げ、様々な分野で共同購入を推進している。さらに運営方針にも掲げている通り、NHAは参加病院の経営と診療の質の改善に資することを目的として共同事業活動をしており、その成果をあげている。また、参加病院間の診療専門医師同士や部署別担当者同士での情報共有、情報交換ができる場を提供するとともに、さまざまな継続的コストの削減に貢献できるように努力している。
さらに、NHA組織では、PX(ペイシェント・エクスペリエンス)の実施や、電力、検査分野、治験など病院が共同事業へも拡大しており、今後とも、参加病院の経営効率改善に向けて努力して参る所存である。

 2014年7月に参加病院の情報共有ツールとして、会員サイト「NHAナビ」を立ち上げましたが、2021年9月1日を以って「新NHAナビ」としてリニューアルオープン致しました。ご承知の通り、選定品の検索機能を強化、加盟病院のマイページ、選定品の採用状況や未採用選定品の照会、また自院の選定品採用や未参加分野の経済効果シミュレーション等機能を拡充し加盟病院の皆様に便利で使いやすいものとなっている。ぜひご活用いただき、共同購入の成果の拡大にお役立てください。今年度中にはより使い易くするための機能を追加し、皆様にご活用いただくようブラッシュアップさせていただく予定です。

 日本におけるGPOの中で、全国的に活動している組織は、現在知り得る限り、私共NHAのみであり、今後も多くの病院の参加を見込んでいる。また効果額が病院全体の利益になることと合わせ、専門診療科や部門へNHA教育研修費助成制度を導入し、病院に対する新たなメリットを提供することといたしました。今後とも多くの病院が参加し協力していただければ、一層のコスト削減につながり、病院経営においてもその効果を発揮するものと信じている。経営母体の異なる医療機関が参加することができるNHAの組織が、厳しい日本の病院経営の中で、病院が生き残るためのコスト削減を実現する一つの方策であり、興味のある病院はぜひ本ホームページをご参照いただき、ご検討いただければ幸いです。

 最後になりますが、NHAに参加されている病院長をはじめ分野別専門委員の皆さまに感謝申し上げますと同時に、今後ともご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。

2024年 7月
代表理事 原澤 茂

役員紹介

理事

(順不同)

代表理事
原澤 茂 社会福祉法人恩賜財団埼玉県済生会 支部長 埼玉県済生会川口総合病院 名誉院長
理事
神野 正博 社会医療法人財団董仙会恵寿総合病院 理事長
平家 俊男 兵庫県立尼崎総合医療センター 院長
門脇 孝 国家公務員共済組合連合会虎の門病院 院長
牧野 憲一 日本赤十字社 旭川赤十字病院 院長
岩﨑 浩巳 独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 病院長
常務理事
後藤 俊男 NHA事務局長

監事

監事
伊藤 数馬 学校法人 聖路加国際大学 常務理事

病院代表からなる理事会・専門委員会と総会

NHAは、加盟病院から選出された理事・監事が理事会を構成し、経営に当たります。また病院から派遣された専門委員が構成する15分野の専門委員会で使用現場の目線から、共同購入品選定と購買条件の決定を行います。年に1度のNHA社員総会では、NHAの経営や運営上の重要事項などが話し合われます。

組織図

図:組織図

NHAナビ(NHAポータルサイト)

加盟病院専用のポータルサイト「NHAナビ」では、加盟病院にNHAの取組・活動に関する様々な情報をタイムリーにお伝えしています。NHAナビで発信する情報をいち早く的確に入手していただき、加盟病院のNHAの有効な活用に繋げています。

委員会・セミナーの情報

1.委員会の開催案内
2.委員会資料/委員会議事録
3.セミナー・研修の案内

調査·アンケート

4.各種調査・アンケート依頼

共同購入を進める上で役立つ情報

5.ナレッジシェア
※NHA加盟病院の経営改善、運用改善、共同購入の活用等の事例を紹介し、
 共同購入を進める為に役立つ動画や情報を掲載

助成金の申請

6.教育研修費助成金の申請

病院ごとの情報

7.教育研修助成の申請結果
8.NHA活動報告 等
9.業務委託料の支払通知書

選定品の情報

10.選定品のリリース案内
11.選定品の条件一覧表
12.選定品の採用状況や欠品情報
13.統一価格のある選定品の価格改定
14.未参加分野・参加分野の切替効果金額のシミュレーション

例:未参加分野・参加分野の切替効果金額のシミュレーション

未参加分野の中で、新たに分野に参加した際の効果金額を代表的な選定品分類でシミュレーションすることができます。
直近3ヶ月の使用実績×4を年間使用料として「使用実績」欄に自動表示します。
シェア率入力もしくは購入数入力での試算が可能です。
画面サンプル

沿革

日本ホスピタルアライアンスの沿革 (2009年2月~2012年10月)

2009年2月
第1回ガバナンス委員会を開催 任意団体としてNHAの設立
2009年3月
汎用医療材料分野委員会設置 20病院の参加
2009年7月
医薬品分野委員会設置
2010年1月
循環器虚血分野委員会設置
2010年5月
事務管理分野委員会設置
2010年10月
循環器不整脈分野委員会設置
2011年1月
眼科分野委員会設置
2011年8月
ME・透析関連分野委員会設置
2011年10月
手術室関連分野委員会設置
2012年7月
経営層委員会(災害相互支援・HIS導入研究会・医療機器の共同購入)委員会設置

一般社団法人 日本ホスピタルアライアンスの沿革 (2012年10月~)

2012年10月
一般社団法人 日本ホスピタルアライアンス 設立
2012年10月
経営層委員会に災害相互支援小委員会の設置
2012年10月
経営層委員会にHIS導入研究会の設置
2012年11月
整形外科分野委員会設置 人工骨頭・股関節・膝関節・髄内釘取り組み開始
2013年12月
汎用医療材料委員会に代謝内分泌関連分科会の設置
2014年3月
整形外科分野委員会にて脊椎関連製品取り組み開始
2014年10月
経皮的血管形成術(PTA)分野委員会の設置
2016年3月
臨床検査分野委員会の設置
2016年12月
中小医療機器委員会の設置
2017年10月
中小医療機器委員会にて「超音波診断装置」共同取り組み開始
2019年4月
心臓血管外科委員会の設置
2020年5月
消化器内視鏡委員会を設置
2020年5月
医療機器委員会を設置
2020年5月
事務管理委員会を病院運営管理委員会へ改編

所在地

〒108-0014 東京都港区芝5丁目34-7 田町センタービル10階

Premierとの連携

NHAは、米国の大手GPOであるPremier社に設立当初から支援を受けています。米国のGPOは医療材料・医療機器や医薬品にとどまらず、人件費を除く、病院が購入するさまざまな物品やサービスを対象に共同購入を展開しています。医療関連では、近年診療のアウトカムを重視した商品選定を実施しているようです。また、Premier社は、コスト削減だけでなく医療安全、診療の質やアウトカムのベンチマークや改善プログラムを提供するなど幅広いサービスを提供しています。

Premier社ホームページ